耐震・制震設計

愛する家族を地震から守る家

耐震性への不安を安心へと変える根拠

国内ではマグニチュード3以上の地震が毎月400回以上も発生しており、気象庁は「国内で地震が発生しない所も、大きな地震が絶対に起きない所もない」と断言しています。
こうした予測不可能な地震に対して、日本で家を建てる以上、地震対策はとても重要です。
1995年の阪神・淡路大震災では全半壊した家屋の95%が新耐震基準以前に建てられている「既存不適格建築物」だったという事実。
震度7が連続して観測された2016年の熊本地震。震源地付近の益城町周辺では、耐震等級3で設計された戸建て住宅がほぼ無被害(又は軽微な被害)であったことから、改めて地震に対する家の耐震等級の重要性が注目されています。

耐震等級とは
地震に対する建物の強さを表す等級で、1~3までの3段階で表されます。
建築基準法で義務付けられている「耐震等級1」は1回の震度7程度の地震でも倒壊しない程度の耐震性能とされています。
熊本地震のような、2回以上に渡る震度7程度の地震に対しては、耐震等級3のレベルが必要です。
耐震等級3は、消防署や警察署など防災の拠点となる建物と同じ耐震性です。

地盤調査・地盤改良


地盤と基礎の強さが、家の強さを支えています。家の耐震性は、地盤の強度に左右されます。いくら頑強な構造であっても、軟弱な地盤にそのまま建てられたのでは大きな地震に耐えられません。
構造物を建築しようとするとき、そこは「土地」ではなく「地盤」と呼称します。ですから、建物(構造物)と地盤は常にセットになります。建物の総重量を支える地盤は、十分な強度が必要となります。家を建てる前には必ず地盤調査を行い、地耐力(地盤がどの程度の重さに耐えられるか)を確認する必要があります。まずは、ご自宅の計画予定地を地盤調査します。その調査結果に合わせた地盤改良を行い、万が一の時にも安心で盤石な地盤が保証されます。
シンコーホームでは、地盤の保証期間は20年です。

耐震に関する工法について

柱+筋交い+構造用合板により、縦、横、斜め方向に強い構造体を実現しています。
シンコーホームの壁構造は、軸の耐力と面の粘り強さを合わせ持った頑強構造です。
通常在来工法の2倍!あわせて基準以上の強力な接合金物を使用することによって、さらに強度をアップしています。

1.すべての構造材に含水率20%以下の乾燥無垢材を使用
2.鉄筋を切らず、床下全周換気ができる基礎パッキン工法
3.コンクリートベタ基礎と大引
4.2階床下頑強構造
5.外壁通気屋根換気
6.軸組大壁工法
7.防蟻処理された土台
8.剛床工法で地震に対して強度2.5倍の土台構造

金物

筋交い金物


建物の強度や耐震性を高めるための補強材である筋交い・柱・横架材等を接合する金物です。
木造軸組工法の住宅では地震などの水平力に抵抗する補強材として筋交いを使用します。その筋交いが外れる事の無いように、筋交い金物を使用して筋交いの接合部をより強力に固定します。

ホールダウン金物

地震や台風の時などに柱が土台や梁から抜けないようにしっかり固定するための接合金物です。柱の下部と上部の両方に取り付けます。
また、上下階の柱同士の緊結にホールダウン金物を使用する場合もあり、地震に強い住宅にするにはホールダウン金物やアンカーボルトを使用して、土台や柱などの構造躯体を基礎にしっかり固定することが重要です。

基礎・土台

耐久性を上げる工法

基礎の立ち上がりの部分の幅は、基準の120㎜を上回る150㎜としています。従来の床下換気口に代わる工法で、主筋を切らずに換気口を確保し、従来のような切り込み型の基礎開口部とは比べ物にならないほど住宅の荷重に耐えることができ、耐震性の面からも信頼できます。また基礎中央に換気を取ることにより、全体にまんべんなく通気を確保いたします。通気は、木材の特徴である呼吸を促すことにより、腐食を防ぎ、家を長持ちさせてくれます。

特徴

  • 基礎の主筋を切ることなく設置する換気口
  • 基礎の立ち上がりの部分の幅は、基準の120㎜を上回る150㎜

土台

100cm間隔に組んだ大引に28mmの構造用合板を張った「剛床工法」で、地震に対して従来工法と比較すると約2.5倍の強度があります。
シンコーホームの土台にはカビやダニが発生しにくく、シロアリを寄せ付けない無垢のヒノキ材を使用。ヒノキ材には防腐・防蟻処理を行っています。

制震装置

制震ダンパー


繰り返しの揺れに強い制震ダンパーは、特殊粘弾性ゴムにより伸び縮みすることで地震エネルギーを熱エネルギーに変換し、地震エネルギーを吸収します。

建物の揺れを抑制する工法

現在の大半の住宅で採用されている耐震工法は、地震に対して建物が倒壊せず、住民が避難できることを前提に、建物の強度で揺れに耐える構造です。1回目の地震に対しては有効ですが、何度もくる大きな地震に対して不十分です。2016年の熊本地震では、連続して7クラスの地震が発生しました。こうした地震に対しては、「耐震等級3」を取得しただけでは十分な対策とはいえません。より安全なお住まいと資産性を確保するためには「制震」が重要な要素であると言えます。「制震」とは、建物内部に制震ダンパーという制震部材を組み込み、地震の揺れを吸収する構造です。

制震措置の特徴

制震ダンパーは耐力壁に比べ、特殊高減衰ゴムが伸びることでより大きな変形でも損傷しないことが確認されており、繰り返しの地震にも効果を発揮できることが実証されています。

繰り返しの地震に強い

損傷状況の確認試験では、建物の構造体に破損をさせる変形(2階の床が約14㎝移動)でビスが抜き出した程度です。筋交いや合板では破壊されるため余震に対応できませんが、制震ダンパーは繰り返しに効果を発揮します。

取り付けは簡単

在来軸組工法であれば、全ての住宅に施工可能です。木質系の筋交いとほぼ同じ納まりなので、取り付けにあたって特別な技術や工具は不要です。

メンテナンスフリー

制震ダンパーは約60年相当の耐久性を確認しています。特殊粘弾性ゴム単体ではなく製品化しているTRCダンパーにて性能を確認しています。経年変化は非常に小さく耐久性は充分であることと、破断面も粘弾性体破壊であり接着性も充分であることを確認しています。

物件ごとの設置効果を確認

制震シミュレーション(解析ソフト)により物件毎にダンパーの設置効果・設置本数・設置場所が確認できます。