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家づくりのための資金調達:金利や返済方法の種類とメリット・デメリットを知ろう

2022年5月12日

家づくりのための資金調達には自己資金と住宅ローンの2つがあります。
家を建てる際には、自己資金に加えて住宅ローンを借りるのが一般的です。
住宅ローンは多くの人が借りますが、これから長い期間返却をすることを考え、借入額を考えることが大切です。

自己資金の目安は?

世帯全体の貯蓄額に、親・祖父母からの援助を受けた場合があれば(贈与税の非課税制度があります)その資金もたした合計が「家全体の資産」となります。その「家全体の資産」の中から、どのくらいのお金を自己資金として家づくりにあてられるかを考えます。
これから生活していく中で、子どもの教育費・進学のお金、将来的な老後の暮らし、また、思わぬ病気・事故など色んな事でのお金のことを想定しながら自己資金をいくらまで出せるかを決めていきます。

また、気を付けたいのが前回お話した諸費用のほとんどは「家づくりがすすんでいくそれぞれの段階で現金で支払わなければならない」つまり、現金での支払いが発生するということです。

家全体の資金=自己資金ではありません。
自己資金をいくら準備できるかは、最初に家族で話し合っておくことをお勧めします。

一般的に自己資金は総費用の2~3割準備できるのが理想といわれています。

住宅ローンの選び方

住宅ローンは借入先、金利タイプ、返済方法などの違いによって多くの種類があります。さらに「フラット35」(金融機関と独立法人住宅金融支援機構が提携して提供)にも複数の種類があります。
種類が多すぎて「自分はどれにすればいいのか分からない」と悩む方も少なくありません。

金利の種類

1 固定金利型
返済開始から完済まで金利が確定している、将来、市場の金利が上がっても借入金利は変わらず月々の返済額は一定。このため長期的な資金計画を立てやすいのがメリットですが、契約時の市場動向によっては金利が高くなることもあります。

2 変動金利型
返済期間中に定期的に金利が見直されるタイプ。市場金利が上がれば住宅ローン金利も上がり、市場金利が下がれば住宅ローン金利も下がります。
変動金利型は原則として年2回金利が見直されますが、元利均等返済の場合、返済する金額自体は5年ごとに見直されることが一般的です。5年ごとの返済額の見直しの際に金利があがって返済額が増える場合でも、それまでの1.25倍までに抑えるなど上限を設定している商品もあります。

3 固定金利期間選択型
返済期間開始当初の一定期間、3年、5年、10年というように固定金利期間を選択することができ、期間終了後は自動的に変動金利型に移行するタイプ。
固定金利期間が終了した後に、再び固定金利を継続するタイプもあります。選択するラインナップは金融機関によって異なります。

返済方法の種類

返済方法には「元利均等返済」と「元金均等返済」があります。
住宅ローンで毎月支払う金額は、元金返済分と利息の2つで構成されています。元金返済分をいくら支払ったかにより、ローン残高が減る仕組みとなっています。

1 元利均等返済
元金(借入した金額)と利息を合わせて均等に返済していく方法。毎月の返済額が常に同じになります。
返済額が一定なので家計管理がしやすいのが特徴ですが、住宅ローン全体の総返済額は「元金均等返済」より多くなってしまいます。

総返済金額に不安がある場合は、住宅ローンの繰り上げ返済を計画的にすることで、元金が減り、毎月の返済額住宅ローンを減らすことが可能になります。自己資金に余裕ができた場合などは繰上返済を行い、住宅ローンの毎月の返済額を減らすことや返済期間を短くすることも考えられる手段です。

毎月の返済額を一定にして家計を管理し、計画的に貯金をして住宅ローンを返済していきたいという方や、これから子どもの教育資金など多くの資金が必要になる方にとってはおすすめといえます。

メリット 毎月の返済額の把握ができ、将来の家計収支がたてやすい
デメリット 元金均等返済に比較すると、総返済額が多くなる

2 元金均等返済
毎月の返済額は、住宅ローン残高が減ることで利息額も減っていきます。住宅ローンを始めたころは返済額が一番多く、将来の返済額は少なくなっていくのが特徴。元金の返済額の割合が一定額なため、住宅ローンの総返済額が安くなります。元金を早く返済し、住宅ローンの総返済金額を抑えたい方には最適の返済方法といえます。

 

子どもの教育費など、支出のピークがすぎて家計にゆとりがある世帯の場合は、最初に返済額が大きい元金均等返済を選択することもおすすめです。

メリット 元金の返済額の割合が一定額なため、住宅ローンの総返済額がやすくなる
デメリット 毎月の返済額が元利均等返済に比較すると、当初は高くなる
融資限度額が元利均等返済より少なくなる可能性がある

※元金均等返済は扱っていない金融機関があるため、住宅ローンを検討する際は、融資を受ける金融機関の返済方法を事前に調べておくようにしましょう。

借入先の分類

ローンの借入先は「公的」「民間」の2種類になりますが、実際に利用されているのは民間融資が一般的のようです。
公的融資の代表的なものでは、財形持家転貸融資、財形住宅融資が挙げられます。また、地方自治体が行っている自治体融資もあります。(すべての自治体が扱っているわけではありません)

民間融資は銀行や信用金庫などの民間金融機関が行うものですが、不動産会社やハウスメーカーが金融機関と提携して提供される住宅ローン(提携ローン・提携住宅ローン)もあります。

返済負担率とは

住宅ローンの借入額を決める際には、「返済負担率」が重要なポイントになります。
返済負担率は年収のうち年間返済額がどれくらいを占めるかを示す割合のことで、「年間返済額÷年収×100」の計算によって求められます。返済負担率は各金融機関が住宅ローンの審査を行う際にチェックする重要な項目のひとつです。

ほとんどの金融機関では

  • 年収400万円未満は30%まで
  • 年収400万円以上は35%まで

を融資の上限としていて、理想的な返済比率は20~25%といわれています。

無理のない資金計画のために

借りられる金額でなく返せる金額

住宅ローンは自分が希望する金額をいくらでも借りられるのではなく「借入限度額」があります。年収、返済負担率、完済年齢などの基準を基に、金融機関による審査のうえで決定します。

金融機関が算出する融資限度額は、金融機関の条件に対する評価額であり、借りる人のライフプランまでは考慮されていません。生活資金や教育資金をはじめ将来に向けて必要となってくる資金など、様々な費用が発生することを忘れてはいけません。このことを考えておかなければ、生活にゆとりがなくなったり、最悪の場合、返済そのものが困難になるケースも考えられます。

「借りられる額」=「無理なく返せる額」ではありません。
それぞれの世帯によって家計の事情は違い、返済にまわせる安心な金額は違います。

このように、住宅ローンは「年収がいくらならいくら借りられる」と単純にきめることはできません。いくら借りられるかよりどうすれば無理なく返済していけるかのほうが重要です。自分が毎月いくらまで住宅ローンにまわせるかを考えて、そこから借りられる金額を導きだすことが大切です。

家賃から考える返済可能額

毎月の返済可能額を現在の家賃を参考に考えてみます。

A 現在の家賃・駐車場代・共益費 現在の住まいにかかっていて家づくり後はかからなくなる家賃など
B 家づくりのためにしている月々の貯蓄 家づくりのために月々貯金をしているなら、その分を返済額に
C 家を建てることで増える出費 固定資産税、都市計画税、将来の家のメンテナンスのための積立

A + B – C = 月々の返済可能額 となりますが、これはあくまで目安です。

住居費以外にも増えることを考えて、この数字はローン返済にまわすことができる最大の金額と考えておいたほうがいいでしょう。

月々の返済額のほかに返済期間を考えておく必要があります。
定年までに住宅ローンを完済できるような期間を考えるのが理想です。返済期間が短ければ毎月の返済額は高くなりますが、総支払利息は少なくて済むというメリットもあります。
家計の状況やライフスタイルなどを考えてゆとりある計画をたてることが大切です。

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