2024/4/3
日銀は3月18~19日に開催した金融政策決定会合で、マイナス金利政策の解除を決めました。この決定で生活にプラスに働くのが、銀行などに預ける預金金利が上がることです。すでにいくつかの銀行は普通預金の金利の引き上げを発表しています。
では住宅ローンはどうなるのでしょうか?
住宅ローンへの影響
住宅ローンは日銀の金融政策の影響を大きく受けます。
これから住宅ローンの金利が上がっていくのではないか?と心配されている方もおられるのではないでしょうか。しかし、すぐさま住宅ローンが大幅に上昇する可能性は少ないと考えられています。
マイナス金利解除から、段階を踏んで利上げへと金融政策の変更を進めるのではないかと思われます。
住宅ローンの金利の種類
住宅ローンの金利の種類には大きく分けて、借入れ期間中金利が変わらない「全期間固定型」、定期的に金利を見直す「変動金利型」、一定期間だけ金利を固定した後は変動型(あるいは新たな固定型)に移行する「固定金利期間選択型」の3種類があります。
全期間固定型 | 借入時の金利が返済開始から終了まで固定されている。 |
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変動金利型 | 借入期間中に適用される金利が変動する。一般的に、金利は半年ごとに、月々の返済額は5年ごとに見直される。 |
固定金利期間選択型 | 金利が固定される期間を選択できる。 |
一般的に「全期間固定型」や「固定金利期間選択型」の基準となる金利は、長期金利の影響を受けやすく、すでに引き上げる動きが出ています。今後も日銀の長期金利に関する金融政策で、固定型の住宅ローン金利に影響があると考えられます。
変動金利型は一般的に短期プライムレート(※)を基準にしています。
※短期プライムレート・・・
銀行が優良企業に1年以内の短期で貸し出す際に適応する最優遇貸出金利のこと
短期プライムレートは日銀の政策金利に影響を受けます。今回の日銀の政策で、金融機関は変動型の住宅ローン金利を引き上げるかどうか、今後判断することになります。
住宅ローンをお考えの方へ
住宅ローン金利は、住宅を考えている方、すでにローンを組んでいる方には重要なことですね。
マイナス金利の解除はすぐに大きな影響がでることはないのではないかと思われますが、これから住宅ローンを借りる方は、この先の金利上昇について考え、慎重に金利タイプを考える必要があります。
既に変動金利型で借りている方も、適切な選択をしていくことが大切です。