ブログ

どんな住宅が高性能住宅なの?何をみれば高性能住宅ってわかるの?

2024年6月1日

高性能住宅のメリットは、「夏涼しく冬暖かい」「耐震性が高くて長持ちする」など色々あります。住宅の省エネ化が進む今、シンコーホームでも、お客様から高性能住宅についてのご質問が増えています。

そもそも高性能住宅とはどんな住宅のことでしょうか?
今回は高性能住宅の基準や、メリット、デメリットについて解説します。

高性能住宅とはどんな住宅?基準は?

高性能住宅とは、安心して快適に暮らせるための性能が揃っている家のことです。
快適で省エネ、安全、長寿命な家など様々に表現される高性能住宅ですが、その性能に明確な定義や具体的な基準はなく、実際にどのくらい性能が優れているかは、家を建てる住宅会社ごとによって異なります。一方、国が認定を設けている長期優良住宅やZEH住宅には明解な定義や基準が設けられています。

高性能住宅は、一般的に「断熱性」「気密性」「耐震性」「耐久性」が高いと言われています。
それぞれのポイントについて、簡単にご紹介します。

断熱性

断熱性とは、外気の暑さや寒さを室内に入れないよう遮断する性能のことです。断熱性が高いと、夏涼しく冬は暖かいという快適な住環境を整えることができます。

断熱性は「UA値」という数値が指標になっていて、UA値が小さければ小さいほど断熱性は高くなります。
断熱性の高い家はエアコン効率がいいので、電気代の節約につながり省エネ性が高く、カビが発生しにくいなどのメリットもあります。

断熱材といっても価格や性能、特徴などが異なるため、高性能住宅を建てる際は、どのような断熱材があるか調べておくといいでしょう。

気密性

気密性とは、建物の隙間をできるだけなくし、外気が出入りしないようにすることで、室内温度を一定に保てる性能のことです。夏の暑い空気や冬の冷たい空気が入り込むのを防ぎ、花粉やPM2.5などが室内に入り込むのを防ぐ効果があります。

気密性能はC値という指標で示されます。C値は一棟ごとに気密測定を行います。
気密性の高い住宅は、室内の温度や湿度をコントロールしやすいため快適性に優れています。さらに暖冷房などで調整した室温を保ちやすく省エネにつながると共に、住宅の寿命にも大きく関わります。

断熱性、気密性についてはこちらでも詳しくご紹介しています。

冬暖かく夏涼しい

耐震性

耐震性とは、地震が発生した時の揺れに耐えられる度合いのことをいいます。地震の多い日本で安心して暮らすためにも、地震に耐える強さはとても重要です。

耐震性のレベルには「耐震等級」という3つの段階の指標で測ることができます。数字が高くなるほど耐震性が高いことを表します。

耐震等級1 建築基準法で定められた基準をクリア
震度6強から7に相当する地震でも倒壊・崩壊しない、震度5程度の地震でも損傷しないレベル
耐震等級2 耐震等級1の1.25倍の耐震性能
災害時の避難場所と指定される病院や学校・警察などの公共施設は耐震等級2以上
耐震等級3 耐震等級1の1.5倍の耐震性能
災害時の救護活動などで拠点となる消防署や官公庁など

シンコーホームの耐震・制震設計への取り組みは、こちらでご紹介しています。

耐震・制震設計

耐久性

建築物の耐久性とは、構造材、外壁、内装、基礎、設備などの主要な部分がどれだけ長くもつか、いかに劣化に抵抗できるか、という性能のことをいいます。耐久性が高いと耐震性や耐火性が高く、劣化スピードが緩やかで良好な状態が長持ちする、ということです。
安心して暮らすのはもちろん、メンテナンスや建替えが少なくなるため修繕にかかるコストを抑えることができます。

シンコーホームの耐久性への取り組みは、こちらでご紹介しています。

良質な長寿命住宅

メリットとデメリットは?

高性能住宅を建てるメリットは、次のようなものがあります。

  • 快適で健康に暮らせる
  • 光熱費を抑えられる
  • 災害に強い
  • メンテナンスコストを抑えれる

また、デメリットとしてあげられやすいのは次のとおりです。

  • 建築費用が高くつく
  • 高気密とシックハウス症候群

デメリットについて少し詳しく解説しましょう。

建築費用が高くつく

高性能住宅は質の良い基礎や構造材、気密性や断熱性の高い資材を活用して住宅の性能を高めます。その他、設計や工法にも高い技術が必要です。このため高性能住宅の建築費用は一般的な住宅と比べて高くなります。しかし、初期コストが高くなっても光熱費や修繕費用などのランニングコストが抑えられます。初期コストだけで考えず、長いスパンで考えていくことが大切です。

高気密とシックハウス症候群

シックハウス症候群とは、ハウスダストやカビ、建材等の化学物質などで汚染された室内の空気を吸うことで、様々な体調不良を引き起こすことです。 ただし、2003年の建築基準法改正で、住宅には24時間換気システムの設置が義務化され、原因となる化学物質の使用が制限されています。

気密性が高いと特にこれらの物質が貯まりやすくなるため、特に高性能住宅では換気は重要です。

まとめ

高性能住宅とは、安全・快適にくらすための高い住宅性能を持った家のことですが、明確な基準や定義はありません。

基準が曖昧だと「高性能住宅を建てたい」と思っても、どのような建設会社を選べばいいか迷ってしまうのではないでしょうか。高性能住宅を建てるためには、どんな性能が必要か、どの程度の性能があれば安心して快適であるかを指標で抑えることが大切です。